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チェーンストークス呼吸とは?特徴や兆候、効果的な対策について解説

更新日 2025.4.14
チェーンストークス呼吸とは?特徴や兆候、効果的な対策について解説

「最近、夜中に息苦しくなって目が覚める」「家族から睡眠中に異常な呼吸をしていると言われた」このような症状に心当たりはありませんか?

睡眠時の異常呼吸のひとつである「チェーンストークス呼吸」は、特に心疾患や脳疾患と関連が深く、放置すると健康リスクが高まる可能性があります。自覚症状が少ないため、気付かずに悪化してしまうことも。

本記事では、チェーンストークス呼吸の特徴やリスク、兆候、そして効果的な対策について詳しく解説します。睡眠の質を守るためにも、まずはこの異常呼吸の正体を知りましょう。

睡眠時の異常呼吸「チェーンストークス呼吸」とは?

チェーンストークス呼吸の特徴と睡眠への影響

チェーンストークス呼吸とは、呼吸のリズムが乱れ、「浅い呼吸 → 無呼吸 → 深い呼吸 → 浅い呼吸」という周期を繰り返す異常呼吸の一種です。特に睡眠中に発生することが多く、心不全や脳血管障害を抱える人に多く見られます。

この呼吸異常が起こると、睡眠の質が低下し、夜間の酸素不足や日中の強い眠気、集中力の低下といった症状が現れることがあります。さらに、無呼吸の時間が長引くと心臓や脳に負担がかかり、重大な健康リスクを引き起こす可能性もあります。

睡眠時無呼吸症候群との違い

チェーンストークス呼吸とよく混同されるのが「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」ですが、この二つには明確な違いがあります。

  • チェーンストークス呼吸: 呼吸の深さに波があり、無呼吸と過呼吸を繰り返す
  • 睡眠時無呼吸症候群: 気道の閉塞によって呼吸が止まる(閉塞性)、または脳の呼吸中枢の異常によって無呼吸が起こる(中枢性)

特に、チェーンストークス呼吸は心不全や脳卒中と関連が深い一方で、睡眠時無呼吸症候群は肥満や喉の形状による影響が大きい傾向があります。どちらも睡眠の質を著しく低下させるため、医療機関で正しく診断し、適切な治療を受けることが重要です。

睡眠中に起こる呼吸異常の兆候

睡眠中の異常呼吸に気付くのは難しいですが、以下のような兆候がある場合、チェーンストークス呼吸、もしくは睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

  • 家族やパートナーから「呼吸が止まる瞬間がある」と指摘された
  • 夜中に息苦しさを感じて目が覚める
  • 日中の強い眠気や倦怠感を感じる
  • 浅い呼吸と深い呼吸を周期的に繰り返す

また、スマートウォッチや睡眠トラッカーを活用することで、呼吸の乱れや睡眠の質を客観的に確認することが可能です。異常を感じた場合は、早めに医療機関で検査を受けることをおすすめします。

チェーンストークス呼吸の症状とリスク

睡眠中の呼吸異常による健康リスク

チェーンストークス呼吸は、睡眠中に呼吸が不規則になり、無呼吸と過呼吸を繰り返す異常呼吸です。この状態が続くと、さまざまな健康リスクを引き起こす可能性があります。

睡眠不足や日中の疲労感との関係

呼吸が乱れることで深い眠りが妨げられ、結果として睡眠不足が慢性化しやすくなります。これにより、以下のような症状が現れることがあります。

  • 朝起きたときに強い倦怠感を感じる
  • 日中の眠気がひどく、集中力が低下する
  • 頭痛やめまいがひんぱんに起こる

特に、運転中や仕事中に眠気が襲うと事故やミスにつながるリスクもあるため、注意が必要です。

心疾患・脳疾患への影響

チェーンストークス呼吸は、心不全や脳卒中などの重大な疾患と関連が深いとされています。睡眠中に低酸素状態が続き自律神経が乱れることで、心臓や脳への負担が増し、以下のようなリスクが高まります。

  • 高血圧の悪化
  • 不整脈や心筋梗塞の発症リスクの増加
  • 脳卒中のリスク上昇

特に心不全を患っている人は、チェーンストークス呼吸を発症する可能性が高いため、早期の診断と治療が重要です。

症状の進行による危険性

初期のうちは自覚症状が少ないため、気付かないうちに症状が悪化するケースもあります。進行すると、夜間のひんぱんな目覚めや息苦しさが増し、日常生活に支障をきたすこともあります。

また、心不全や脳卒中などの疾患が隠れていることが多く長期間放置すると、これらの疾患が悪化し突然死のリスクが高まるため注意が必要です。

もし家族やパートナーから「睡眠中の呼吸が乱れている」と指摘された場合は、早めに医療機関で相談し、適切な検査を受けることをおすすめします。

睡眠時に異常呼吸を発見する方法

家族やパートナーが気付けるポイント

チェーンストークス呼吸は、睡眠中に周期的な呼吸の変化が起こるため、自覚することが難しい特徴があります。そのため、家族やパートナーが異変に気付くことが重要です。以下のような兆候が見られる場合、チェーンストークス呼吸の可能性があります。

  • 睡眠中に呼吸が止まり、しばらくしてから大きな呼吸をする
  • 呼吸のリズムが一定でなく、浅い呼吸と深い呼吸を繰り返す
  • 夜間にひんぱんに目を覚ます、または寝返りを多く打つ
  • いびきをかかないのに呼吸が乱れている
  • 朝起きたときに極端な疲労感や頭痛を訴える

家族やパートナーがこれらの症状に気付いた場合は、記録を取ることで医療機関での診断に役立ちます。スマートフォンの録音機能を使い、睡眠中の呼吸をチェックするのも有効です。

睡眠トラッカー・アプリを活用する方法

近年では、スマートウォッチや睡眠トラッカーを活用することで、睡眠の質や呼吸状態を客観的に確認できるようになっています。以下のようなデバイスが役立ちます。

  • スマートウォッチ(Apple Watch、Fitbitなど): 睡眠中の心拍数や血中酸素レベルを測定し、異常があれば通知する機能を持つ
  • 睡眠トラッカー(Oura Ring、Withings Sleepなど): 睡眠の深さや呼吸パターンを分析し、異常な呼吸を検知できる
  • スマートフォンアプリ(Sleep Cycle、SnoreLabなど): いびきや無呼吸のパターンを録音し、解析する

これらのツールを活用することで、自分自身の睡眠状態を把握し、異常がある場合は早めに医療機関を受診する判断材料にすることができます。

医療機関での検査方法

チェーンストークス呼吸が疑われる場合、医療機関での専門的な検査を受けることが重要です。一般的な検査方法として、以下のようなものがあります。

  • 終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG): 病院や睡眠クリニックで一晩寝ながら、呼吸、心拍数、脳波、酸素飽和度などを測定する
  • 携帯型睡眠モニター検査: 自宅で簡単に呼吸の状態や酸素濃度を測定し、データを医師に診断してもらう
  • 血中酸素飽和度の測定: 簡単なパルスオキシメーターを使用して、睡眠中の酸素レベルを記録する

チェーンストークス呼吸は、心不全や脳卒中などの重大な病気と関連することがあるため、異常を感じた場合は放置せず、早めに医療機関で診断を受けることが推奨されます。

睡眠の質を改善するための対策と治療法

医療機関での治療と対応策

チェーンストークス呼吸は、心不全や脳疾患などの基礎疾患と関連があるため、根本的な原因の治療が重要です。医療機関での一般的な対応策には以下のようなものがあります。

  • CPAP(持続陽圧呼吸療法): 睡眠中に空気を送り込むことで、気道の閉塞を防ぎ、呼吸のリズムを安定させる
  • 酸素療法: 酸素供給を補助することで、低酸素状態を防ぐ
  • 薬物療法: チェーンストークス呼吸と関連する心疾患を治療することで、呼吸異常の改善を目指す

治療法は個人の症状や健康状態によって異なるため、専門医と相談しながら適切な治療を受けることが重要です。

睡眠環境を整える方法(枕・寝具・姿勢)

睡眠時の呼吸を改善するためには、睡眠環境を見直すことも有効です。以下のポイントを意識すると、より快適な睡眠が得られます。

  • 枕の高さと硬さを調整する: 気道が確保されやすい高さの枕を使用し、仰向け寝を避ける
  • 寝具の通気性を考慮する: 快適な温度と湿度を保ち、体温調整に適した環境を整える
  • 横向きの寝姿勢を意識する: 仰向けよりも横向きの方が気道が開きやすく、呼吸の安定につながる
  • 寝室の空気環境を整える: 加湿器や空気清浄機を活用し、乾燥やホコリを防ぐ

寝具の選び方や姿勢を改善するだけでも、呼吸のしやすさが向上し、睡眠の質が向上する可能性があります。

生活習慣を改善して対策する

日常生活の習慣を見直すことも、チェーンストークス呼吸の症状を和らげる助けになります。以下の生活習慣の改善が推奨されます。

  • 適度な運動を取り入れる: 軽い有酸素運動を習慣化し、心肺機能を強化する
  • アルコールやタバコを控える: 飲酒は睡眠の質に、喫煙は呼吸機能に悪影響を与えるため、できるだけ避ける
  • 規則正しい睡眠リズムを保つ: 就寝時間と起床時間を一定にし、睡眠の質を向上させる
  • ストレスを軽減する: ヨガや瞑想、深呼吸などでリラックスする習慣を持つ
  • 食生活を見直す: 塩分や脂質の摂取が多すぎる場合は控え、バランスの良い食事を心がける

生活習慣の改善は、すぐに効果が出るものではありませんが、継続することで徐々に呼吸状態の安定や健康促進につながります。

睡眠時の呼吸異常を見逃さないことが大切

チェーンストークス呼吸は、睡眠中の異常呼吸として知られ、心不全や脳疾患などの重篤な疾患と関連する可能性があります。症状を放置すると、睡眠の質が低下し、日中の疲労感や集中力の低下を引き起こすだけでなく、心血管系のリスクもさらに高まるため、注意が必要です。

異常な呼吸の兆候に気付いた場合は、まず家族やパートナーと共有し、睡眠トラッカーやアプリを活用して記録を取ることが有効です。さらに、専門医の診察を受けることで、適切な診断と治療が可能になります。

また、呼吸状態を安定させ、睡眠の質を向上させるためには、医療機関での治療を受けることに加え、日常生活の改善も重要です。適度な運動や規則正しい睡眠習慣、適切な寝具の使用、ストレスの管理などを意識することで、それらの改善が期待できます。

チェーンストークス呼吸のような睡眠時の異常呼吸を早期に発見し、適切に対処することは、健康維持だけでなく、生命を守るためにも欠かせません。少しでも異常を感じた場合は、ためらわずに医療機関に相談し、正しいケアを受けるようにしましょう。

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